ひとやすみとリセット。
“滞り”は流れ、本当に美しくなる---。
バンコクの南、サムットソンクラーム。彩子はひとり日本を旅立ちタイに降り立った。しかし、ホテルに向かうはずのタクシーが辿り着いたのは混沌とした森の中。うっそうと生い茂る緑が美しい森と静かに水をたたえる川のほとりで出会ったのは、伝統的な高床式の小さな家に暮らすタイ人母子。
そこにはフランス人の青年グレッグも同居していた。言葉が通じない、知る人もいない、ここがどこなのか分からない。
癒されるはずの場所でタイの湿気だけがまとわりつき、不安と苛立ちから心と体で衝突する彩子は、やがてタイ古式マッサージに触れ、濃密な自然に包まれて見知らぬ人々と七つの夜を過ごす。
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